gochi spe 05

今日はこの1週間で出来なかった事をしよう!
と思い、朝早くから起き、歯医者へ行き、本屋へ行き、
ジャガーさん買い、合鍵作り、 カッフェでマッタリし、
友達と食べ過ぎたりして過ごしました。

適当に疲れておうちに帰ってきて、マッタリしていると、
突然 心臓に突き刺さる勢いの凄まG音が鳴りました。

非日常的な事が起こると、
人は「あり得ない事」として考える習性があるらしいのですが、
その時の私はまさにソレで、

CD聴きながら、マンガ(ジャガー)を読んでいたのですが
「あれぇ~ こんな音入ってたっけ??」って…

あまりにも大きな音に、ご近所に迷惑になってはいけない。
なんて思いながら、一人で恥かしい気持ちになって、電源オフ。
…したのに音は消えない。
全然消える気配ない。

その時、このマンションで初めて聞いたこの音が、
非常ベルだと、やっと気付いたのです。

血液が一気に動脈へ押し出される感じでした。
血管にかかる圧力は、既にマックスです。

うげぇー勘弁してくれよ~

そう思いながら ドアを開けると、階段に続く重い扉が、

ヴァダン

って…こわい音を立てながら閉まり、
おっそろしく怪しい匂いが、フロア全体に充満していました。

うえー焦げくさー…って何だーコレ。

目前の出来事が把握出来ないのって、すごい怖いですな。 
ホント、ハンパなく怖かった。

部屋はトップフロアだし、ドアが閉まったら逃げれない。

火の手が回らないように、階段へのドアが閉まったんだったら、
この煙はなんだろう? もう、煙がまわるほどの火ってコト?

階下で、引火したガスが爆発したらどうしよう。

さっきまで、どすこい動いてたから在宅の筈なのに、
なんで隣の住人は、出てこないの?

そう言えば、最近変えた携帯の番号、大家に伝えてない…

…あぁ! ジャガーさんが、出しっぱなしだ!
(=ぴゅーと吹くジャガー:たてぶえ青春マンガ(恥))
※ 人は、まず見つかって欲しくない事を考えるらしい。

などなどなど、一瞬のうちに 色々な事を考えました。

とりあえず部屋に戻って、ジャガーさんをテキトーなトコに置き、
鳴り続けるベルの真相を知るべく、再び廊下へ。

すると、さっき閉まった階段に繋がるドアを開ける気配と
何かを叫ぶ男の人の声が聞こえました。

あ!消防の人かな!と、少し安心しながら近づくと

…どう考えても、さっきまで雑誌読んでて、
しかもボリボリ背中を掻きながら、
柿の種とか食べてたって格好の男の人
がいました。

…まぁいいや。 とにかく、何か知ってるハズ。
思いながら近寄ると 気配に気付いたその人が
何かを察して言いました。

「あぁ…大丈夫。

 

 

 

 

 

 

さんま焼いてただけなんで。」

 

 

 

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il||li _| ̄|○ il||li・


なんなのこのマンション…

部屋に戻ったら、すごいドキドキしてて、少し震えてました。

そして、会社でやってる避難訓練とか、
本当の非常事態の前には無力だなぁ…
なんて思ったのでした。